観光にもおすすめ!古き良きパリが残るパッサージュ巡り
chaco
初めまして。ワーホリ・語学留学を経て、今はフランス人パートナーとパリに住んでます。夢は田舎に家を買って自分でリノベーションして暮らすこと!
先日、パリのパッサージュ巡りをしてきたので、訪れたパッサージュを紹介したいと思います。
たまたまYoutubeでパッサージュについての動画を見つけて、ものすごく行きたくなったので行ってきました。
パッサージュとは、アーケードの中に飲食店やショップなどが並んでいる通りのこと。
日本だとけっこう道幅の広いアーケード商店街がよくありますが、パリは細いアーケードがほとんどです。
実際、フランス語でパッサージュとは“小径”や“通路”という意味があります。
パリのパッサージュは、床にタイルで模様が描かれていたり、統一された両脇の商店の外観や街灯がすごくすてきです。
パッサージュはパリ右岸の2区と9区に集中していて、観光するにも便利。
パッサージュによってそれぞれ違う特徴があるのもおもしろいです。
パリにパッサージュが初めて出来たのは18世紀で、多いときは100以上あったそうですが、今は十何ヶ所かしか残っていません。
当時のパリの街は、道は舗装されておらず衛生環境もよくありませんでした。
それに対しパッサージュ内の道はタイルできれいに舗装され、雨の日でも濡れることなく通行出来たためすぐに人気になったのだそう。
その後、パリ改造計画で街並みが大きく変わり、百貨店などの誕生とともにパッサージュは衰退していきました。
現在のパリの街並みの大部分はパリ改造計画によって作られたものなので、それ以前に作られたものであるパッサージュは、まさに古き良きパリといった雰囲気があります。
今でも残っているパッサージュは、その歴史を守っていくために屋根を修復したり手入れをしながら保たれています。
それでは次からわたしが訪れたパッサージュを紹介していきます。
パッサージュ・デ・パノラマ / Passage des Panoramas
こちらは飲食店がたくさん入っているパッサージュ。
たくさん並んだ釣り看板がいかにもパッサージュ!という感じでテンションが上がるパッサージュです。
細い通路に飲食店のテーブルがたくさん並んで、にぎやかな雰囲気もいいですよね。
ここにはいろんなジャンルのレストランが入っていて、日本の餃子専門店もありました。アラビカコーヒーも入っています。
さまざまな国のレストランが入っていて、観光に来たらここで食事するのも良さそうだなと思いました。
わたしが行ったときはバカンス期間中だったので、閉まっているお店が多かったですが、半分くらいのお店は営業していたと思います。
このパッサージュはけっこう広くて、いくつか通りがあります。
なにもない通りもありますが、写真のこの通りはいい雰囲気でした。メインの通りより静かで落ち着いた感じ。
右の写真のThéâtre des Variétésはパリで一番古い劇場だそう。ここは裏口?で、正面入口はパッサージュの入り口があるモンマルトル通りにあります。
わたしが見たYoutubeでこの劇場についても紹介されていたのですが、赤いベロアの座席に大きなシャンデリアや天井画が美しい劇場でした。
ある役者さんは“ここは僕にとっても最も美しい劇場だ”と言っていました。
大きな劇場ではありませんが、そう思うのも納得の美しい劇場です。
ここはショップなどはほとんどなく、飲食店ばかりのパッサージュなので、ご飯時に訪れるのがいいと思います。
もしくは観光としてパッサージュ巡りで訪れたい場合には、朝早くから門が開いているので、朝人の少ない時間帯に訪れるのも良さそうです。
INFORMATION
6:00〜24:00
パッサージュ・ジュフロワ / Passage Jouffroy
次はパッサージュ・ジュフロワです。
こちらはいろんなショップが入っていてとってもにぎやかなパッサージュです。
サロン・ド・テやアクセサリーショップやお菓子屋さんなどが並んでいました。
写真やイラストのポスターを取り扱うお店もあり、お土産にするのもよさそう。
街中にこういったアートのお店があるのもパリらしいですよね。
このパッサージュで注目なのが、パッサージュ建設の年と同時にオープンしたショパンホテルです。
ホテルの名前は作曲家のショパンから来ているそう。
窓からはパッサージュの屋根を見下ろすことができる部屋もあり、部屋の内装は全て改装されており、おしゃれな可愛らしい部屋になっています。
2つ星ホテルですが、この立地の良さとおしゃれな内装、古い歴史のある2つ星ホテルはパリでは珍しいです。
また、長い歴史を持つ建物なだけあって、ホテルの地下はパッサージュの真下に位置する中世の地下通路に繋がっています。両脇にはパッサージュ・ジュフロワの各商店が所有する地下倉庫があります。
一般の人は立ち入れませんが、秘密の通路っぽくてワクワクしますよね。
そして観光名所ともなっているのが、Musée Grévinという蝋人形館です。
パリに蝋人形館があるなんて、みなさん知っていましたか?
わたしは数年前まで知りませんでした。
蝋人形館の入り口はパッサージュの入口があるモンマルトル通りにあり、見学を終えるとパッサージュ内に繋がっている写真の出口から外に出る仕組みになっています。
館内には、フランスの歴史上の人物や、歴代大統領、著名人などの蝋人形が展示されています。
蝋人形の修理や制作は蝋人形館のすぐ上のアトリエで行われているのだそう。
これはオープン前のチェックで破損等が見つかった場合にすぐに対応するためだそうで、こんなパリのど真ん中で蝋人形が作られているなんて、私たちがイメージするパリとは違っていて意外ですよね。
家族向けの施設なので、お子さんと一緒のパリ旅行などで訪れると楽しいかもしれません。
INFORMATION
7:00〜21:30
10-12 Bd Montmartre, 75009 Paris
パッサージュ・ヴェルドー / Passage Verdeau
三つ目はパッサージュ・ヴェルドー。
実は、ここまでに紹介した二つとこのパッサージュ・ヴェルドーを合わせた三つのパッサージュは、通りを挟んで一直線につながっているパッサージュなんです。
それぞれ違う名前がついていて、雰囲気も異なるパッサージュですが、一本の道だなんておもしろいですよね。
パッサージュ・ヴェルドーはこの中では一番短く静かな雰囲気のパッサージュです。
もしかしたら、バカンス期間中に訪れたので、お店がほとんど閉まっていたせいでそう感じたのかもしれません。
それでも観光客らしい人がちらほらいて、閉まっているお店のショーウィンドウを覗いていました。
お店はほとんど閉まっていましたが、入口あたりのレストランは営業していました。
入り口の右手にあるのはラーメン屋さん。シェフはフランス人のようです。
飲食店以外で唯一開いていた本屋さん。古本屋さんかな?
天井までぎゅうぎゅうに並んだ本がいい雰囲気です。
他にも手芸店やアートギャラリーなどが並んでいて、少し大人な雰囲気のパッサージュでした。
白が基調の内装にオレンジの街灯が映えているところもすてきなパッサージュでした。
INFORMATION
6 Rue de la Grange Batelière, 75009 Paris
おまけ:パッサージュ・ブラディ / Passage Brady
最後におまけで、全く雰囲気の違うパッサージュをひとつご紹介。
ここは最初の三つのパッサージュから二駅のところにある、異国情緒あふれるパッサージュ・ブラディというところ。
パッサージュの入り口からはちょっと裏通りのような薄暗さも感じられて、一瞬入るのを戸惑ってしまいましたが、中に入ればそんなことはなく、カレー屋さんやインドの雑貨や食料を扱うお店が並んでいます。
ここはインドのカレー屋さんがたくさん並んでいることで有名なパッサージュなんです。
聞いたことはありましたが、実際に行くのは初めてで、本当にこんなにカレー屋さんばかり並んでいるんだ、と思ってびっくりしました。
インドカレー以外もあったかもしれませんが、とにかくインド色の強いパッサージュでした。
家でカレーを作ることが多いので、今度は食材店に調味料を探しに来るのもいいかもと思いました。
フランスらしさはありませんが、パリの中には特定の国の商店が多く並ぶエリアがあり、ここのようなインド人街や、オペラの日本人街、13区の中国人街などもパリの特色です。
そういった観光地以外のパリにも興味がある方はぜひ行ってみてください。
INFORMATION
最後に
今日はパッサージュを4ヶ所紹介しました。
他にもまだ訪れた場所があるので、そちらは次回紹介したいと思います。